キャップ帽子とは頭にぴったりとした、プリム(縁)のない帽子を言います。
帽子って簡単なようでも、本の通りに編んで、ぴったりだった試しはあまりないのですよ、実は。
そこで今回は、帽子の原型を使って、キャップ帽を製図したいと思います。
自分で製図すれば、模様はな~んでもありですものね。
※下記標準帽子サイズは採寸寸法です。出来上がり寸法ではありません。
まずは、頭の寸法を測って、帽子の原型を描きます。
頭回り=頭の一番ふくらんだところをぐるりと計ります。
耳線A=耳の付け根から反対の耳の付け根までを、頭のてっぺんを通って測ります。
※Π(パイ)=3.14
曲線部分は、長さが 耳線A/2 になるようなカーブを描きます。
点線部分が原型です。
原型から帽子の製図を起こします。
この製図は、製図本を参考に、JW_CADで製図したものです。
これは立体図なので、実際の編み図はここからさらに平面図として展開します。
カーブになっている部分が編むときの高さとなります。
【平面図へ展開】
帽子の原型から、キャップ帽子の立体製図をやってみました。
今回は立体図から平面図に展開をします。
まずカーブ部分の円周を出します。
カーブを適当な間隔ではかり、その位置から水平線を引き、その寸法を書き出します。(サンプルでは2.5cm)
間隔は2.5としましたが、これは特に決まっているわけではありません。
立体図から、実際に編めるよう平面図に展開するには、分割された円周を計算します。
分割数は模様によっても変わると思いますが、特に模様がなければ6分割でよいと思います
まず、深さを縦直線で描き、上で書いたカーブの分割点から、水平線(計算したもの)で描きます。
最後に水平線の端点どうしを結んで製図は完成です。
これを分割数だけ繰り返して編みますが、模様を付けるときには注意が必要です。
分割数で割り切れる模様でないと、カーブで減目していくときに、相当やっかいです。
メリアス編みやゴム編みならば、なんら問題はありません。
製図を書いて、ゲージをとって割り出し作業をすれば、後はひたすら編んでいくだけです。
製図は、毛糸の伸び分を考慮し、採寸の寸法から10%~15%を引いたものを帽子頭回り寸法とします。
例えば、採寸頭回りが52cmだとすると、52×0.9=46.8cmとなります。
もっともあくまで平均で、糸の種類や模様によっても伸び分は異なると思います。
製図を実寸(採寸寸法)で描き、割り出しの目数で調整してもよいのではないかと考えます。